SEVESKIG 2025-26 F/W COLLECTION

「To Be Twisted」
2025秋冬コレクションでは、日本の独自の美意識をインスピレーションに、デザインを構築している。
特に「無常」の思想に注目し、すべてが移ろいゆく自然の摂理を受け入れる姿勢を反映。
日本文化の根底には、儚いものや瞬間的な美しさ、不完全さや経年変化の中に価値を見出す視点がある。
例えば、風雨にさらされた石畳や苔むした古い神社が持つ「佇まい」は、単なる老朽化ではなく、長い年月が刻んだ時間の重みや静けさを感じさせ、
そしてそれは、人が歳月を重ねることで深みや個性が生まれ、内面の美しさを増していく様子にも通じる。
こうした日本人の美意識をワビサビや粋の要素として取り入れ、現代のファッションに昇華した。
京都伊根で制作された焼箔は、日本の伝統的な箔技術に着想を得ながら、現代的な加工手法を取り入れた技法。
本銀箔をレザーに張り込み、硫黄で焼くことで独特な色合いや質感を生み出し、伝統と現代が交差する新たな表現を可能にしている。
この焼箔を使用したライダースジャケットや、半手織りの織機で制作されたウールツイードチェック、
針穴のみでグラフィックを表現したスーベニアジャケットなど、 職人技術が際立つアイテムを展開。
AW24-25秋冬コレクションから継続する「KIDS LOVE GAITE」とのコラボレーションでは、紗綾形(さやがた)の刺繍をあしらったウエスタンブーツを制作。
また、パリを拠点とするブランド「AVNIER」と「SUBU」とのトリプルコラボレーションでは、冬用サンダルを発表。
ヴィンテージTEEシャツをパッチワークしたジャケットや、半纏のような古布を模した生地を用い、紗綾形(さやがた)をパッチワークに取り入れたコートは、 「AVANI」の協力によりAW25-26で引き続き展開。
また、サイズ感の異なるデニムジャケットや5Pパンツにリメイクの要素を加え、古い物を大切にする精神を表現している。
今期は日本を代表するイラストレーター・江口寿史とのコラボレーションも実現。
江口がキャラクターデザインを務めたアニメ映画『老人Z』のイラストを中心に、SEVESKIGのコレクションに新たな彩りを加えている。
自然との調和や素材が持つ表情、そして移ろいゆく時間の美しさを再解釈し、日本人特有の感性を「捻くれ」という視点で捉えた今回のコレクション。
伝統と現代が交錯する中で、新たな価値を提案している。

































